ひたすら撮影記

写真の事や日常の疑問を気ままにレポート

いろいろ撮る!!Part275

冬の川辺を彩る野鳥たち

今回撮影したのは、冬の川辺に集うハクセキレイや鴨、サギといった野鳥たちです。Nikon Z6IIIとNIKKOR Z 70-180mm f/2.8を組み合わせ、寒さの中でも活発に動き回る彼らの姿を切り取りました。

まず、ハクセキレイの写真では、川沿いの石にちょこんと止まった姿が可愛らしく、軽快な動きも感じられます。

望遠域を活かして背景を適度にぼかすことで、白と黒のコントラストがはっきりとしたハクセキレイの体色が際立ちました。

川の写真では、冬枯れした草や岸辺の色味が抑えられた分、水面の反射や流れの形が強調されています。

シンプルな色調に仕上がる冬の風景は、一見地味に思えるかもしれませんが、NIKKOR Z 70-180mm f/2.8の高い解像力とZ6IIIの描写力が相まって、微妙なトーンや質感を丁寧に捉えてくれます。

シャッタースピードをやや速めに設定することで、水しぶきや小さな波紋もくっきりと写し出せました。

鴨の写真では、ふっくらとした羽毛が冬の寒さを感じさせるポイントになっています。太陽光が乏しい時間帯でも、望遠レンズ特有の圧縮効果を活かすと、背景を整理して主役の鴨に視線を集めやすくなります。

さらに、光の当たり方を工夫すれば、羽毛のディテールや水滴のきらめきなど、小さな要素まで表現できるのが楽しいところです。

サギの写真では、長い首や足、そして純白の羽が印象的です。雪景色ではないものの、冬の冷たい川の色味と相まって、サギの白さがより際立ちます。

Z6IIIのAF性能が素早く被写体を捉えてくれるおかげで、急に飛び立つ場面でも対応しやすいのが助かりました。背景を落ち着いたトーンに仕上げると、サギの存在感が一層引き立ちます。

今回の撮影を振り返ると、冬の川辺は一見静かで寂しげな印象を受けますが、野鳥たちの動きや水面のささやかな変化を観察していると、想像以上にドラマチックな瞬間が隠れていると感じました。

NIKKOR Z 70-180mm f/2.8の明るい開放F値と適度な焦点距離は、こうした野鳥撮影にとても使いやすく、背景処理や被写体の切り取り方に自由度を与えてくれます。寒い季節ならではの静寂の中で、野鳥たちが織りなす小さな物語を捉えられるのは、冬の撮影の大きな魅力だと思います。